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2007年7月17日


古典芸能コース・古典芸能講読特別講義開催〜第3回 「狂言」〜

特別講師 大蔵流狂言方 善竹 隆司氏・善竹 隆平氏

日本語日本文学科の古典芸能コースで行われる、2007年第3回目の古典芸能講読の特別講座「狂言」が、7月17日・火曜日13時から体育文化ホールにおいて開催されました。

袴狂言「以呂波」の開演と共に講義は始まりました。
「いろは言葉」を教える様子を表現した作品で、口頭で鸚鵡返しをさせながら教えている内、最後には何もかもを鸚鵡返しする相手にだんだん腹をたてていくというオーソドックスな笑い話です。言葉は現代語とはかなり違っていますが、大蔵流狂言方の善竹隆司氏・善竹隆平氏の声や表情・間合いなど絶妙の表現に次第に引き込まれ、会場は笑の渦に包まれました。

演技のあと善竹隆司氏から、「狂言は室町時代に生まれ、以後現在まで当時のまま忠実に作品と演技が受継がれており、『同じ狂言をいつでもどこでも同じものを演じる』ことが大切で『型』が重視されています。今みなさんがお聞きになったのは『生きた室町言葉』であり、『今』を生きながら狂言を通して室町時代を体感しているというわけです。」と特徴が説明され、基本的な立ち姿や歩き方の基本となる「摺(す)り足」、発声の仕方として笑いを練習し、実際のせりふを繰り返し真似ながら行いました。

独特の抑揚は「二字目上がり」と呼ばれ、狂言方は老若男女や動物にいたるまで、声の調子や表情など表現を巧みに使い分けて演じられます。動物も身近かな存在として登場し、狂言方としての修行過程は「猿に始まり狐に終わる」といわれています。
装束は話により使いわけますが、小道具の類はそれほど多くはなく、「扇」は大変便利で盃やのこぎり・筆・ふすまを表現することにも使われるということでした。

演目によって使用される「面」は必ず二人一組で着けることや、その後の視界が非常に狭いため距離感を掴むために能舞台には4本の柱が立っていること等大変興味深いお話を伺いました。また、顔を上げることを「てる」、下げることを「くもる」と表現するなど狂言にまつわる言葉の美しさを実感しました。

最後に「柿山伏」が演じられ、迫力ある演技に全員が魅了されました。

「狂言や能をただの『古典』という狭いくくりで捉えるのでなく、セリフ劇やヒューマン劇・コメディとして観てください。身近な題材が多く、当時の人々の暮らしや考え方に触れることができるとともに、『日本の伝統的な笑い』が詰まっています。どうぞ身構えずに楽しくご覧になってください。」というメッセージを頂きました。

今回は特に、史学科とのコラボレーションが実現し、史学科梶木良夫准教授が題材にまつわる室町当時の「盗難事件」に関わる古文書を手がかりとして、時代背景や当時の人々の生活ぶりや価値観にいたるまで、時代考証をしながら分かり易く説明会を受けたことで、作品をより奥深く楽しむことができました。


 

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