神戸女子大学

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社会福祉演習Ⅱで外部講師による講義

2017.7.11 社会福祉学科 植戸

2017年7月11日・火曜日の3年生ゼミである社会福祉演習Ⅱにおいて、恒例の外部講師による講義がありました。講師は、重度知的障がいのある40代男性の母親で、『NPO法人チャレンジひがしなだ』の理事をされている高島 順子さんで、2017年のテーマは「歩みを振り返る:重度知的障がいのある子を家族に迎えて」でした。横山ゼミ、小笠原ゼミ、津田ゼミも合流し、合計32名の教員・学生がお話を伺いました。

まず、高島さんからは、息子さんに障がいがあると分かった当初の、息子さんへの思い、家族それぞれの受け止めと助け合いなどについてのお話がありました。そして、息子さんの成長に伴って、「親なき後の支援体制を作ること、本人も親も仲間を持つこと、地域の人たちに障がいのある人たちのことを知ってもらうこと」の大切さを痛感するようになったそうです。そのような経緯から、「障がいがあっても住み慣れた地域で生き生きと暮らし続けること」を目指して、『チャレンジひがしなだ』を設立されたとのことです。また、親たちがわが子の将来を案じ、「子どもを残して自分が先に逝ってしまう」ことに不安を抱いていることに触れ、「親より早く逝ってしまうことが親孝行」ではなく、「障がいのある人が、純粋にその人の人生を全うすることが当たり前」ではないかと、問題提起されました。

そして、「福祉を学ぶ学生に願うこと」として、「自分の感性で障がいのある人と向き合い、気持ちに寄り添い、近くでそっと見守ってほしい」「障がいのある人の人生の伴走者として共に歩み、自分自身の人生の輝けるものを見つけてほしい」との力強いメッセージを頂きました。

また、スライド写真を使って息子さんの誕生時から今日までの、通園施設、学校、通所施設、外出先、自宅などでの生活の様子を紹介して下さいました。

最後に、高島さんたちが取り組む「チャレンジひがしなだ」や、知的障がい本人たちのグループ「フレンド」の活動にも、見学やボランティアで来て下さいと言って頂きました。

2017年の高島さんは、これまで以上にご多忙な日々を過ごしていらっしゃるにも関わらず、学生たちの学びのためにと、貴重なお時間を使って準備をして下さいました。講義では非常に充実した内容のお話をして下さり、学生からの質問にも大変丁寧に答えて下さいました。この学びをより有意義なものに発展させていけるよう、教員も学生も努力を重ねていきたいと思います。

高島さん、本当に有難うございました。

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