ブックタイトル神戸女子大学家政学部紀要 第50巻

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概要

神戸女子大学家政学部紀要 第50巻

- 8 -世帯属性要因が食の簡便化におよぼす影響について有業人員の効果は、表4に示すとおりである。t検定の結果、5%水準でパラメータが有意でない結果はゼロとした。素材における有業人員の効果は、45-49歳だけがプラスを示し、55-59歳では認められなかった。それ以外のすべての年齢階級において、マイナスの効果(有業人員が増えると素材の購入を減らす)を示した。つまり、主婦の就労により有業人員が増え、調理という家事労働の外部化が進み、その結果、調理の手間がかかる素材の購入を控えるのではないかと考えられた。また、その効果は、年齢階級の若い世帯ほど大きく、とりわけ、子育て期で調理時間をかける余裕のない35-39歳において-0.0214と最も大きいマイナスの効果を示した。簡便化食品においても、素材と同様に、45-49歳だけがプラスの効果を示し、55-59歳と65-69歳においてはその効果が認められなかった。それ以外のすべての年齢階級において、マイナスの効果を示した。中食においては、40-44歳と55-59歳のみマイナスの効果を示したが、それ以外のすべての年齢階級において効果が認められず、主婦の就労にともなう有業人員の増減による影響を受けないということが示された。外食においては45-49歳と60-64歳以外の年齢階級すべてにおいて、プラスに働くことが分かった。つまり、主婦の就労などにより有業人員が増えると、家事労働が外部化され、そのため、外食の機会が増えるということが示された。以上のことから、ほどんどの年齢階級において、主婦の就労などにより有業人員が増えると、内食から外食へのシフトが進むことが示された。表4. 有業人員の効果項 目世帯主の年齢階級(歳)25-29 30-34 35-39 40-44 45-49 50-54 55-59 60-64 65-69 70-内食(素材) -0.0166 -0.0155 -0.0214 -0.0119 0.0079 -0.0131 0.0000 -0.0094 -0.0101 -0.0058内食(簡便) -0.0109 -0.0125 -0.0093 -0.0132 0.0026 -0.0071 0.0000 -0.0088 0.0000 -0.0089中 食0.0000 0.0000 0.0000 -0.0091 0.0000 0.0000 -0.0090 0.0000 0.0000 0.0000外 食0.0250 0.0301 0.0248 0.0231 -0.0051 0.0202 0.0198 0.0000 0.0049 0.0198世帯規模の効果は、表5に示すとおりである。t検定の結果、5%水準でパラメータが有意でない結果については、ゼロとしている。素材における世帯規模の効果は、いずれの年齢階級においてもプラスであり、世帯規模が大きくなると規模の経済が働くため内食が多くなり、逆に、近年のように世帯の小規模化が進行すると、内食が減るということが証明された。簡便化食品においても、64歳以下のすべての年齢階級において、素材と同様に規模の経済が働くというプラスの効果が示された。ただし、65-69歳だけその効果が認められず、70歳以上の年齢階級においてもプラスであったが極めて小さい効果を示した。高齢世帯においてのみ、素材と簡便化食品に対する世帯規模の効果が異なっており、素材においては規模の経済性が働くが、簡便化食品にはほとんど働かないという特徴がみられた。中食における世帯規模の効果は、30-34歳と60-64歳においては認められなかった。それ以外の年齢階級では、プラスもあればマイナスもあったが、内食(素材、簡便化食品)や外食と比べると、パラメータの絶対値は総じて小さく、世帯規模の効果はあまり働かないということが示された。外食における世帯規模の効果は、すべての年齢階級でマイナスになり、つまり世帯規模が大きくなると外食を控えるという効果を示した。その効果は、年齢階級が若くなるほど大きくなっており、25-29歳では-0.0758、30-34歳では-0.0719と、34歳以下の若い年齢階級の世帯では際立ってマイナスの効果が大きいことが分かった。これより、世帯規模の縮小により規模の経済が働く内食から、規模の経済の働かない外食へシフトするということが明らかになったが、内食(素材、簡便化食品)においては高齢世帯が他の年齢階級と異なる特徴を示