ブックタイトル神戸女子大学家政学部紀要 第50巻

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概要

神戸女子大学家政学部紀要 第50巻

- 30 -保育園児の朝食における主食の差異が栄養素等摂取量に与える影響菜の摂取量は、両者の間で有意な差は認められなかった。また休日の夕食以外の食事及び1日当りの緑黄色野菜、淡色野菜、合計の野菜摂取量のいずれも両者の間で有意な差は認められなかった。そして、休日の緑黄色野菜と淡色野菜の摂取種類数についても、ごはん食とパン食で検討したが、両者の間に有意な差は認められなかった。4. 考 察幼児の朝食の主食のごはん食とパン食で、平日休日別に栄養素等摂取量と野菜の摂取について検討を行った。2015年国民健康・栄養調査結果10)(以下、調査結果)と比較すると、平日のごはん食の1日当りのエネルギー摂取量1249kcalは、1~6歳男女計で1283kcalと同様であった。平日のパン食の1日当りのエネルギー摂取量1464kcalは、1~6歳男子1361kcalよりも100kcal以上も高かった。平日のごはん食の1日当りの炭水化物摂取量181.3±35.3gは、調査結果10)の1~6歳男女計で181.4gと同様の値であった。しかし、平日パン食の1日当りの炭水化物摂取量213.1±49.4gは、調査結果8)の1~6歳男子191. 5gより高い値であった。我々の研究結果では、平日1日当りの野菜の摂取量は、ごはん食で189.2g、パン食で200.4g、休日でごはん食101.5g、パン食58.1gであった。調査結果10)では、1~6歳の1日当りの野菜摂取量は154.2gで、我々の研究結果の平日のごはん食・パン食ともに、これより多く摂取していたが、休日のごはん食・パン食ともにこれより少ない摂取であった。しかも休日のパン食では、朝食において野菜を摂取していた幼児は皆無であり、1日当りの野菜摂取量は調査結果10)の約3分の1であった。本研究対象集団の休日の野菜の摂取量は、特に少ないといえる。石田4)の小学校5年生を対象とした世帯の社会経済状態と児童の食生活調査結果によると、世帯収入と野菜の摂取頻度に有意な関連を報告している。低収入群の方が、「週に3日以下」の摂取の者の割合が多く、「毎日食べる」者の割合が低かったと報告している。低収入群では、たんぱく質、ビタミン、ミネラルの摂取不足につながりやすい食事の質であったとされている。しかも石田4)は、平日に学校給食があるために世帯収入の違いによる子供の食物摂取の差は少ない可能性があると示唆している。我々は、調査対象者の保護者の世帯収入は調べていない。しかし、保育所給食のない休日の野菜の摂取量が特に少ない研究対象集団であったことから、野菜の摂取量からみると世帯の経済状況が反映されている可能性は否めない。横溝ら11)の給食経営管理実習の献立の魚を主菜とした場合の和風料理と洋風料理献立の比較によると、和風は洋風に比べ脂質、脂質エネルギー比率、ビタミンB1、ビタミンCが有意に低く、炭水化物エネルギー比率、鉄が有意に高かったと報告している。また、野菜の重量では、洋風の方が和風より多く使用していたと報告している。我々の研究結果でも、平日の朝食で、横溝らと同様に、ごはん食の方が脂質、脂質エネルギー比率、ビタミンB1がパン食に比べ有意に低かった。しかし、我々の研究結果では、平日のごはん食とパン食の野菜の摂取量に、有意な差は認められなかった。一方、平日の野菜の摂取重量は、ごはん食とパン食で有意差はなかったものの、夕食の淡色野菜の摂取種類数はごはん食で有意に多かった。また、休日の野菜の摂取種類数は、いずれの食事でも、ごはん食・パン食で有意差はなかった。しかし、夕食の淡色野菜の摂取重量と夕食の野菜全体の摂取重量はパン食に比べごはん食が有意に多かった。休日の1日当りの野菜摂取重量はごはん食とパン食間に有意差はないものの、ごはん食はパン食に比べ42.9g(調査結果10)の1日摂取量の1/3)も多く摂取していた。これらのことから、朝食の主食がごはん食の場合、パン食に比べ、その後の食事で野菜を多く摂