ブックタイトル神戸女子大学家政学部紀要 第50巻

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概要

神戸女子大学家政学部紀要 第50巻

- 31-高橋 孝子、笠原 賀子、佐藤 ゆき取する又は野菜の種類を多く摂取できると考えられる。Sasakiら12)は、朝食のごはん食とパン食の1日全体の食習慣の関連について、1771名の18歳から20歳の女子大学生を対象に、1997年4月に自記式食事歴法質問票(DHQ : self-administered diethistory questionnaire)を用いて調査を行っている。Sasakiらの先行研究12)では、朝食にごはん食の回数の多いグループは、パン食の回数の多いグループに比べ、n-3系多価不飽和脂肪酸、鉄、たんぱく質、ナトリウム、カロテン、ビタミンC、カリウム、食物繊維の摂取量が多く、逆に脂肪摂取量、なかでも飽和脂肪酸の摂取量が低かったと報告している。またごはん食の回数が多いほど、大豆、魚、野菜の摂取量は多くなっていた。本研究は、幼児を対象としたが、Sasakiら12)の研究に準じて、朝食のごはん食とパン食について同様の比較をしたものである。世代別に食事をみても、幼児期から青年期の世代では、中年期から高齢期の世代よりもさらに食事の西洋化が進んでいる10,12)。結果、我々の平日のごはん食は、1日当りの炭水化物の摂取量のみがパン食より有意に低く、Sasakiら12)とは異なった結果であった。しかし平日夕食の淡色野菜の摂取種類数が、ごはん食でパン食より有意に多かったこと、休日では夕食で淡色野菜の摂取量及び合計野菜摂取重量がごはん食でパン食より有意に多かったことは、Sasakiら12)のごはん食の回数が多いと野菜の摂取量が多かった結果と一致している。Sasakiら12)はDHQを用いたために1日の摂取量しか算出できていない。我々は、秤量記録法と目安量記録法を用いたことから、食事ごとの栄養素等摂取量及び摂取した食物を把握していることが特徴である。本研究の限界は、対象者の人数が少なかったこと、また夏に限定した調査結果であることである。今後は対象者数を増やし、季節変動を考慮し、朝食の主食の違いが他の季節でも夏と同様にその後の食事に影響を与えるか検討したい。5. 結 論保育園児のごはん食摂取者は、パン食摂取者と比較し、昼食の栄養素等摂取量に有意な差はないものの、朝食、夕食及び1日当りのエネルギー摂取量が低い。しかし休日では、朝食の主食が異なっても朝食、昼食、夕食、1日当りの栄養素等摂取量は同様であることが明らかとなった。謝 辞本研究の調査にあたり、ご協力頂きました新潟県N市の保育園の園長先生はじめ職員の皆様、園児の保護者と園児の皆様には、厚く感謝申し上げます。文 献1) 第三次食育推進基本計画、参考資料集;農林水産省http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/plan/refer.html(2016年11月22日現在)2) 阿部彩、子どもの貧困-日本の不公平を考える、岩波書店、東京(2016)3) 村山伸子:子どもの貧困と栄養問題、日本栄養士会雑誌、59、3- 5 、(2016)4) 石田裕美:低収入世帯の子どもの食生活の現状と課題、日本栄養士会雑誌、59、6- 8 、(2016)5) 「第3次食育推進基本計画」に基づく保育所における食育の推進について、雇児保発 0401 第1号平成28年4月1日、厚生労働省雇用均等・児童家庭局保育課長通知6) 「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました、農林水産省http://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/ich/(2016年11月29日現在)7) 食料自給率に関する統計、農林水産省http://www.maff.go.jp/j/tokei/sihyo/data/02.html(2016年11月29日現在)8) 佐々木敏 わかりやすいEBNと栄養疫学 同文書院、東京(2005)9) エクセル栄養君Ver6.0 建帛社、東京(2011)10)平成27年国民健康・栄養調査結果の概要、厚生労働省