ブックタイトル神戸女子大学家政学部紀要 第50巻

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神戸女子大学家政学部紀要 第50巻

- 40 -神戸女子大学家政学部紀要,50,40-43,2017 60歳代女性の衣生活の実態60歳代女性の衣生活の実態十一 玲子1、田北 智端子21神戸女子大学 家政学部2元福岡女子短期大学Elderly Women's Actual Condition about Their Clothing LifeReiko JUICHI1, Chizuko TAKITA21 Kobe Women’s University2 Fukuoka Women’s Junior College要 旨団塊の世代とその世代に近い女性の衣生活に、どのような傾向があるのかを明らかにすることを目的とした。近畿・九州地区に在住する60歳代の女性を対象者として質問紙調査を行った。有効回答は139名であった。調査では、基本属性、外出頻度、余暇活動の頻度、衣服の購入方法、外出着購入時の重視項目を尋ねた。その結果、9割以上の対象者は実店舗で衣服を購入していた。カタログ通信販売で購入していた者は約2割であり、少数ではあるがインターネット通信販売利用者もいた。外出着購入時に重視する項目は、「動きやすい」が最も多く、次いで「サイズが合っている」「洗濯しやすい」の順であり、且つおしゃれ感覚を持って衣服を選択していた。1.緒 言近年、高齢者の消費や健康意識の調査あるいは高齢者に対応した公共サービスの工夫など、高齢化社会への問題提起が頻繁になされるようになった。高齢者の衣生活の向上に関する検討もされ、機能性やデザイン性に優れたユニバーサルウェアの開発の必要性がますます高まっている1)。2014年には、ユニバーサルファッション協会主催の「ユニバーサルファッションフェスタ」が9年ぶりに開催された2)。そして、体の動きを補助して疲れにくくさせる全身サポーターや高齢体型に配慮したデザイン商品など、高齢者を意識した服作りをするメーカーやその販売店も増えている。現在、高齢人口の最大のボリューム層は60歳代で、団塊の世代(1947~1949年生まれ)と呼ばれる人々の割合が大きい年齢層である。定年等によって生活環境が変化した、あるいは変化する団塊世代は、高度経済成長期における活発な消費を体験した世代である。しかし、人口が多いだけに、その生き方や価値観は多様である。このような60歳代は今後の超高齢化社会を先導する年齢層であるといえよう。そして、そのような60歳代の衣生活には、何らかの傾向がみられる可能性がある。 そこで本報は、消費文化の中で育った団塊の世代とその世代に近い60歳代の女性の衣生活には、どのような傾向があるのかを明らかにするために、その人たちの衣生活の実態調査を行ったので報告する。