ブックタイトル神戸女子大学家政学部紀要 第50巻

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神戸女子大学家政学部紀要 第50巻

- 65 -【背景・目的】昨今の健康志向の高まりのなかで、プロバイオティクス、プレバイオティクスによる腸内フローラの改善を介した整腸作用、免疫の活性化、感染防御、アレルギーの予防などの機能が期待されている。そこで本研究では、天然の食品素材からプレバイオティクス、プロバイオティクスの探索を行った。プレバイオティクスの探索として、研究例の少ない雑豆(大豆、落花生以外の豆類の総称)由来オリゴ糖に着目し、小豆および手亡(いんげん豆の一種)からオリゴ糖を調製し、HPLCによる糖組成分析、雑豆オリゴ糖のプレバイオティック活性の測定を行った。プロバイオティクスの探索として、二段発酵茶(発酵に微生物が関与する)である玄徳茶に着目した。玄徳茶茶葉よりヨーグルトが生成されたことから、その乳酸生成菌の分離同定を行った。【方 法】小豆と手亡の脱脂粉末から各種クロマトグラフィーを組み合わせた手法により、オリゴ糖画分を精製し(AE (-)-ll, AE( -)-lll, AE( +)-ll, AE( +)-lll)、HPLC法によって糖組成分析を行った。各オリゴ糖画分を0.1%含むPY液体培地でBifidobacterium longum JCM 1217, Lactococcus lactisNBRC 12007, Lactobacillus plantarum NBRC 3070, Bifidobacterium bifidum JCM 1254, Streptococcusthermophiles NBRC 13957を培養し、培養開始から0時間、20時間、24時間、48時間後の濁度を測定することにより、増殖促進活性(プレバイオティック活性)を調べた。玄徳茶により生成したヨーグルトから乳酸生成菌を単離し、DNAを抽出した。その後、PCR法により16S rRNA遺伝子を増幅し、アガロースゲル電気泳動によりDNAを分離し、塩基配列解析を行った。【結果及び考察】糖組成分析の結果、小豆、手亡オリゴ糖にはガラクトース、マンノース、グルコースが共通の糖として検出された。このことから、雑豆オリゴ糖はラフィノース属オリゴ糖を主成分として含有していることが推定された。また、小豆のAE( -)-lllと手亡のAE( +)-lllからは、N-アセチルグルコサミンが検出された。プレバイオティック活性測定の結果、各オリゴ糖の増殖促進活性は、使用した菌株により違いがみられた。特に、L.plantarum NBRC 3070に対してはN-アセチルグルコサミンが検出された小豆のAE (-)-lllおよび手亡のAE(+)-lllが高い増殖促進活性を示した。これらの画分は、植物N-グリカンを微量成分として含有していることが示唆され、L.plantarumが選択的に利用したと考えられる。玄徳茶分離菌の16S rRNA遺伝子塩基配列解析の結果、茶葉からはBacillus coagulans, Bacillusginsengihumi, Bacillus subtilisが、ヨーグルトからはB. coagulansのみが同定された。B. coagulansは有胞子性乳酸生成菌に関する研究 -豆類オリゴ糖のプレバイオティック活性の検討 及び 玄徳茶由来乳酸生成菌の種類の同定とその応用博士前期課程(食物栄養学専攻) 赤松 美由紀