ブックタイトル神戸女子大学家政学部紀要 第50巻

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神戸女子大学家政学部紀要 第50巻

- 4 -世帯属性要因が食の簡便化におよぼす影響について様に、年齢階級が高くなるほどに支出シェアも上昇していた。また、内食のなかで、素材か簡便化食品の比率がどのようになっているか、世帯主の年齢階級別にみたところ、図3に示すとおり、いずれの年齢階級においても、内食全体のなかで素材と簡便化はほぼ半々であるが素材のほうがやや多くなっていた。70歳以上の高齢世帯では、他の年齢階級よりも簡便化食品の比率が高くなっていることも分かった。3. LA/AIDS(Linear Approximate Almost Ideal Demand System)モデルによる分析(1)モデル先の支出シェアの比較により、食の簡便化傾向における世帯主の年齢階級間の違いが明らかになった。次に、需要体系分析に世帯属性要因を取り入れ、世帯主の年齢階級別に、それらの要因が食の簡便化におよぼす影響をみるとともに、内食(素材、簡便化食品)・中食・外食・他の食料の相互関係を明らかにしていく。DeatonとMuellbauerによって提示された AIDSモデル4)5)は非線型であるが、価格指数を線型近似することにより、すべての需要方程式を線型で表現することができ、モデルの操作性が向上する。そこで、本研究でもAIDSモデルのトランスログ型価格指数をStone価格指数で代用することにより線型化し、非線型モデルのもつ推計上の問題を回避するとともに、推計が容易であるLA/AIDS(Linear Approximate Almost IdealDemand System)を用いた。推定に用いたLA/AIDSモデルは、(1)式に示すとおり、世帯人員と有業人員の要因を組み込んだものある。これを、世帯主の年齢階級別(25-29歳、30-34歳、35-39歳、40-44歳、45-49歳、50-54歳、55-59歳、60-64歳、65-69歳、70歳以上)に推計し比較する。(1) (2) ここで、wiは第i財の支出シェア、pjは第 j 財の価格指数、Xは食料支出額の合計、P*は(2)式に示す線形近似されたStone価格指数、NWは有業人員、NWは世帯人員である。有業人員は女性の社会進出に伴う有職主婦の増加を示す変数とし、世帯人員は世帯規模の大きさを示すもので、家族規模の縮小の影響をみるために組み込んだ変数である。また、月別データを用いるため季節変動を修正するための月次ダミー変数Dm、も導入している。i財で示される食料項目は、表1の分類どおり①内食(素材)②内食(簡便化食品)③中食④外食⑤他の食料の5項目である。αi ,βi ,γij ,di ,ei ,mi は推定すべきパラメータである。0.00000.05000.10000.15000.20000.25000.30000.350025-29 30-34 35-39 40-44 45-49 50-54 55-59 60-64 65-69 70-支出シェア世帯主の年齢階級(歳)内食(素材) 内食(簡便) 中食外食他の食料図2 世帯主の年齢階級別食料支出シェア0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 90.0 100.025-2930-3435-3940-4445-4950-5455-5960-6465-6970-(%)世帯主の年齢階級(歳)内食(素材) 内食(簡便)図3 世帯主の年齢階級別内食の内容