本学のゴールは採用試験の合格ではなく、その先です。教員になって、分かる授業、楽しい授業、居場所のある学級づくりができるように在学中から意識することが重要で、その姿勢がないと結局は採用試験にも通らなくなります。もちろん、合格への道のりは容易ではありません。だから教職支援センターでは、いつでも、だれでも、どんなことでも、悩みや心配について相談に乗っています。決して、一人ぼっちにさせません。

「分かるまで来い！」。いつも学生にこう言っています。教員採用試験の一般教養には自然科学分野の出題があり、私は文系が多い本学の学生に対して理科・数学の筆記試験対策を指導しています。いつ質問に来てもいいし、何度同じ質問をしてもかまいません。理解させる自信もあります。こうした理数系の不安解消という学習面に限らず、本学では学生個々に合った応援をしていますので、どうか安心して勉強に励んでください。

教員をめざす学生のみなさんの悩みは千差万別です。私たちは、学生一人一人との「対話」を通じて、乗り越えるべき壁を明確にしていきます。そして、少しでも自力で判断して、努力していけるように必ず支援します。大学は自らの人生を考える場。私もこれからの学生の教師像と人生を一緒に考え、探していくスタンスで関わっています。学生たちには、親戚のおじさんを訪ねるように、ふらりと相談に立ち寄ってほしいと思っています。

苦労のすえに公立の採用試験に合格した学生からこんなメッセージをもらいました。「松﨑先生、不器用な私を最後まで応援してくださりありがとうございました。教職支援センターで勉強していると必ず『いらっしゃい』と声をかけていただき、頑張ろうと思いました」―この学生は今、採用試験の頑張りで得た成長を仕事に活かしています。採用試験への挑戦は人間的な成長の機会。それを大切に、日々学生に寄り添います。