

2026.01.05 日本語日本文学科
大学では「ゼミ」(ゼミナール)と呼ばれる演習形式の授業があります。神戸女子大学 文学部 日本語日本文学科では少人数によるゼミ教育を重視し、2年次から専門教育としてのゼミを開講しています。
ゼミでは、気になるテーマを深く掘り下げて研究したり、さまざまな経験を共有しながら意見を交わしたりして、和気あいあいとした雰囲気のなかで互いに学びあっています。
そんなゼミの一例をご紹介します。
あるゼミでは、年度最後の授業が2026年1月5日(月)だったので、お正月の遊びとして「カルタ」をピックアップ。
有名な歌がるたの「小倉百人一首」(任天堂)から、幼児向けの「ぐりとぐらかるた」(中川李枝子 作・山脇百合子 絵、福音館書店)、兵庫県民は知っているかもしれない「播州弁かるた」(NPO法人コムサロン21・播州弁研究会)など、さまざまなカルタをやってみました。「沖縄おもしろカルタ」(とよながもりと 作、玩具ロードワークス)は、ゼミのなかで沖縄の文化とことばに触れた回もあったので、斜め上をいくワードチョイスを味わい深い絵とともに楽しめました。
もちろん、ゲームが終わるごとに、そのカルタの対象者(想定されている使用者)、目的や特徴、工夫されている点、改善すべき点などを整理します。
例えば幼児向けのカルタでは、同じ文字(音)を反復してリズミカルなフレーズにしていることなどに、子ども向けならではの工夫がありました。読み札を読んだ人からは、読み札もすべて平仮名にして幼児にも読めるようにしていることが、かえって大人には平仮名の続きすぎで読みにくいという指摘も。分かち書きにすると、少しは読みやすくなるかもしれません。
また、方言のカルタでは、その地域には音韻としての/wi/や/we/はないのに「ゐ」や「ゑ」の札があって、読む人は「い」や「え」とどう読み分けるのか困るとか、取る人は「ゐ」か「い」かを絵柄で判断しないとお手つきになってしまうなど、経験したからこその意見がどんどん出ていました。
カルタの歴史を考えると、逆境をバネに和歌や印象的なフレーズと文字を使って新商品を作り上げ、現在のような多彩な「カルタ」文化ができあがっていることに興味を引かれます。



