2025.06.17 心理学科
「やらなければいけないと分かっていても、つい後回しにしてしまう」――こうした“先延ばし”は、多くの人にとって身近な現象です。2回生前期必修科目の心理学実験実習Ⅱでは、「先延ばし」をテーマに目に見えない心を科学的に調べる質問紙調査に取り組みました。
最初に、目に見えない心を測るために必要となる「心理学的構成概念」「測定と尺度」という考え方を学び、調査をWeb上で実施するためにQualtrics(クアルトリクス)を用いて調査用紙を作成、調査を実施しました。得られたデータを因子分析、分散分析などの統計的手法により分析し、「先延ばし」の背後にある心理的な過程についてレポートとしてまとめました。
このプロセスを通して、目に見えない心の測り方、収集したデータの分析手法、そして、レポートとして客観的にまとめていく力を養います。これらの力は、心理学の研究にとどまらず、社会に出てからも役立つ力です。たとえば、職場でのアンケート調査の設計や分析、消費者行動の理解、マーケティングの課題解決にむけて、目に見えない現状を把握してまとめるなど、さまざまな場面で応用が可能です。実社会でも活かせる測定と分析のスキルを身につけることができる、実践的な授業のひとつです。