2025.09.15 学園広報
9月15日、神戸女子大学の硬式野球部が、合同チームとして創部以来初となる公式戦に出場した。対戦相手は2021年度に創部し、ここまで確実に実績を積んできている京都文教大学。結果は惜しくも敗れたものの、試合後の選手たちの目には悔しさと共に、確かな自信があった。
「今日は負けたけど、私たちに何が足りないのか明確になった。チームとしてカタチになってきたことが大きな前進です。個人的には、キャッチャーとしてチームに流れを呼び込めるようなリードを心掛けたい。ピッチャーとは、もっとコミュニケーションをとり守備の中にも攻めの姿勢を忘れずに試合を組み立てていきたいです。」そう語ったのは2番キャッチャーとしてチーム、そして試合を終始リードしたKさん(1年)。チームのムードメーカーでもある彼女は遠く先を確実に見つめていた。
午前9時、南丹スポーツセンター(養父市)内にある球場に一台のバスが到着した。緊張の面持ちでグラウンドに立った選手たちだが、笑顔の中にも緊張感があった。
合同チームの監督、そして山内監督とのミーティング後、グラウンドの一角でウォーミングアップを始める選手たち。ストレッチを終え、軽いキャッチボールから徐々に強度を上げていき、走り込みも入念に行う。
試合開始前、ベンチに集まる選手・監督。すべてをゼロから築いてきたチームの一戦がはじまる。主審の合図で整列し、いよいよ試合が始まった。
1回表、相手の攻撃で先制されるも、4回裏の攻撃でピッチャー5番のMさんのデッドボールでの出塁でチャンスを作り、1点をとった。その後もチャンスを広げ、一時は満塁になるも、得点には繋がらず、5回に追加点を許しゲームセット。
チームとしての経験の差はあったが、それでも堂々と戦った選手たち。
キャプテンのHさんは試合後、こんな言葉を残した。
「今回の経験は、チーム全体のコミュニケーションの大切さ、実戦経験の重要性、個人能力の向上など、課題として得るものが多かった。やっぱり試合に勝ちたいです。次に勝つために、自分たちが何をしないといけないのか。しっかり考えながら普段の練習に臨みたい。」
そして、山内監督は試合後の取材で、以下のように語った。
「初回から相手打線の連打を止めることができず、苦しい立ち上がりでしたが、自分たちで乗り越えることができたことは大きな収穫と思っています。相手の連打を止めるにはどうすればよいか。相手に傾いた流れを引き寄せるにはどうすればよいか。など、実践を通して考える機会をいただけました。
チーム全体で意見を出し合い、次戦につなげていきたいと思います。
また、熱いご声援をいただきました選手の保護者様、次年度入学を検討いただいている高校生と保護者様、学校・チーム関係者様、遠方にも関わらず、朝早くよりありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。」
まだ始まったばかりのチーム。
今回の敗戦は、選手たちにとって「負けた悔しさ」以上に、「次は勝てるかもしれない」という確かな手ごたえを与えた。