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センター長挨拶

神戸女子大学古典芸能研究センター長
樹下 文隆

神戸女子大学古典芸能研究センターは、2001年の設立以来、能・狂言、浄瑠璃・歌舞伎、民俗芸能の3分野を柱に、日本の古典芸能を幅広い視野から研究・分析し、その成果を刊行物、データベース、講座、シンポジウムなどの形で社会に還元していく活動を展開してきました。本学の位置する神戸市、摂津地方は、近隣の播磨、丹波、淡路などを含めて、古典芸能の発祥・伝播と密接に関わる寺社等を有する地域であります。また、早くに海外と交流のあるこの地は、日本の伝統文化を海外の文化と比較・検討し、世界に発信していくうえで、有利な位置を占めているといえます。

能楽、文楽、歌舞伎と民俗芸能の幾つかは、ユネスコの無形文化遺産に登録され、海外からも日本文化の象徴とみなされるようになっています。日本の古典芸能の成立と発展の歴史、多様な作品の数々、所作や音楽に込められた意味について、ますます世界の人々から興味と関心が寄せられることでしょう。同時に、古典芸能が持つ諸要素は日本の伝統文化の表現であるとともに、国境を越えて通じる普遍的な要素をも含んでいます。古典芸能の研究を進めることにより、日本人の自己認識を深めるだけでなく、海外の伝統芸能・文化への洞察を深め、互いに敬意と共感をもって、諸民族・諸文化が生き生きと共生する道をひらいていかねばなりません。

当センターは、これまでの研究実績を踏まえつつ、さらに芸能分野の拡充と研究協力の推進に力を注ぎ、本学教員に加え、学外から各分野の第一線の研究者に客員研究員として協力をあおいで、国際的な研究協力・総合的な地域研究の拠点をめざします。また、古典芸能・日本文化への興味と関心を醸成する講義を開設し、本学の建学精神である「自立心・対話力・創造性」向上に寄与するとともに、一般の方々への普及・啓蒙活動にも努めて参ります。引き続き、みなさまのご理解・ご支援をよろしくお願い申し上げます。

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