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古典芸能研究センターは、行吉学園発祥の地である三宮キャンパス(神戸市中央区)にあります。
能楽資料の橘文庫、民俗芸能資料の喜多文庫をはじめ、古典芸能や民俗芸能に関する書籍・資料を幅広く備えた研究施設です。芸能に関連する様々な分野の資料を収集しており、個別の分野はもちろん、より総合的な調査・研究の拠点となっています。
なお、所蔵する資料は、学生・社会人を問わずどなたにもご利用いただけます。

最新情報

最終更新日:2025年10月01日

今月の資料 (2025年10月)

古典芸能研究センター所蔵の様々な資料の中から、毎月1点紹介します。



資料画像

「百万」表紙 (題簽が2種あり)



〔堀池宗叱識語本〕  伊藤正義文庫蔵
(ほりけそうしつ しきごぼん)
室町末期写 寸法18.2×11.2㎝ 折本47帖 

 紺地金銀泥描絵の両表紙仕立、所収曲数94曲。料紙は雁皮紙。94曲のうち23曲に「堀池宗叱」の署名と花押あり。題簽は金銀泥絵入朱題簽(近衛龍山筆)と無地朱題簽(曼殊院覚恕筆)の二種。節章句付きで拍数の変化を示すトリ・ヲクリが朱で「ト・ヲ」と記される。一部は無章句本。
 堀池宗叱は、禁裏で能太夫を務めた堀池弥二郎(宗活)の父。ワキや太鼓役を勤めた記録がある他、和歌・連歌会、茶会などの記録にも登場する。表紙に絵が描かれた絵表紙謡本は、室町末期から江戸初期に、能の愛好家たちが競って制作・所持したもので残存例も多い。天理図書館蔵室町末期写謡本(172冊)や東京大学史料編纂所等が所蔵する観世元頼節付本(83冊存)、法政大学能楽研究所蔵伝観世信光筆謡本(100冊)などと同じく、もとは100曲乃至200曲の揃い本だったと思われる。表紙の絵は多くが謡曲の内容を反映しているが、謎解きのような図案もあり、当時の言語遊戯の実態をも示している。

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