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古典芸能研究センターは、行吉学園発祥の地である三宮キャンパス(神戸市中央区)にあります。
能楽資料の橘文庫、民俗芸能資料の喜多文庫をはじめ、古典芸能や民俗芸能に関する書籍・資料を幅広く備えた研究施設です。芸能に関連する様々な分野の資料を収集しており、個別の分野はもちろん、より総合的な調査・研究の拠点となっています。
なお、所蔵する資料は、学生・社会人を問わずどなたにもご利用いただけます。

最新情報

最終更新日:2025年11月04日

今月の資料 (2025年11月)

古典芸能研究センター所蔵の様々な資料の中から、毎月1点紹介します。
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「蕪村句呉春画 鬼の寒念仏」


志水文庫蔵 「蕪村句呉春画 鬼の寒念仏」
一軸   紙本淡彩

 向かって右には、鬼が描かれ、「呉春」の印が押されている。呉春は、宝暦二年(1752)京都で生まれ、文化八年(1811)に亡くなった絵師、俳人である。彼の住んだ場所から、彼とその門人たちの一派は四条派と呼ばれるようになる。ここに描かれた鬼は、墨染めの衣を着、首から鐘をつるして、右手に撞木を持ち左手に帳面を持っている。これは、大津絵の画題「鬼の念仏」によるものである。
 向かって左には、「いましめのほのにほひけり寒念仏」と発句が書かれ、「東成」の印が押されている。「東成」は、与謝蕪村の号の一つである。蕪村は、享保元年(1716)に摂津国毛馬村で生まれ、天明3年(1782)京都で亡くなった俳諧師である。彼は、俳諧師として活躍しただけではなく、絵師でもあった。
 鬼の図を描いた呉春は、蕪村から俳諧や絵を学んだ。この軸は、師弟共作なのである。発句自体は、特に大津絵とは関連がないが、呉春は「寒念仏」から大津絵の「鬼の念仏」を連想して取り合わせたのかもしれない。蕪村と呉春には、それぞれに大津絵に因んだ作品が複数ある。
 ※本資料は、2017年8月に紹介した資料の再掲です。

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