神戸女子大学

Course


生活造形学専攻

専攻概要

生活造形学専攻は、生活にかかわるあらゆる造形について、“形を構成するもの”はいかにあるべきかを広く研究します。すなわち、人が快適に生活するために必要とするさまざまな事物、事象を研究の対象にしているといえます。そこには、具体的な形としてみることができるものもあれば、形には現れてこない内面的なあるいは抽象的なものも含まれます。

学問分野でいえば、服飾学、生活造形材料学、生活環境生理学、地域居住学、住生活文化学、生活経営学、人間工学、さらには家政教育学を含み、それらに関連する学際的分野も含めて展開されている専攻です。

生活造形学専攻の教育・研究体制では、「生活造形学」にかかわる多分野を統合した専門教育を行い、人の生活にかかわる広い見識をもった社会人を育成することに加えて、現代社会の新しいニーズに応える有能な研究者、教育者、高度の専門知識を有する職業人としての優れた人材の排出を目指しています。

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研究環境・カリキュラム

教員陣

生活造形学分野にかかわる専門領域で活躍する9名の専任教員によって構成されています。専任教員は、それぞれの専門の授業を行うほか、所属する大学院生一人ひとりの教育と指導にあたります。

カリキュラム

大学院生は各自の研究分野や関心に沿った分野を幅広く学ぶことができます。前期課程の授業は「特論」と「演習」から構成され、すべて専任教員が担当します。「特論」は専任教員が学問を体系的に教授します。「演習」では、これから研究を進めるうえで必要な研究方法、技術、考え方を身につけます。「特別研究」では選択したテーマについて修士論文を作成するための研究を行います。後期課程においては、博士論文作成を目標とした演習・実験研究・調査等を中心に教育と指導を行います。


博士前期課程 教育課程の概要
授業科目 担当教員
被服造形学特論 教授 中西 正恵
生活造形材料学特論 教授 山根 千弘
服飾学特論 教授 岡本 陽子
生活環境生理学特論 教授 平田 耕造
住生活文化学特論 教授 砂本 文彦
地域居住学特論 教授 梶木 典子
人間工学特論 准教授 大森 正子
家政教育学特論 教授 田中 陽子
生活経営学特論 教授 ガンガ 伸子
生活プロジェクト特論
被服造形学演習a・b 教授 中西 正恵
生活造形材料学演習a・b 教授 山根 千弘
服飾学演習a・b 教授 岡本 陽子
生活環境生理学演習a・b 教授 平田 耕造
住生活文化学演習a・b 教授 砂本 文彦
地域居住学演習a・b 教授 梶木 典子
人間工学演習a・b 准教授 大森 正子
家政教育学演習a・b 教授 田中 陽子
生活経営学演習a・b 教授 ガンガ 伸子
生活プロジェクト演習a・b
家政学特別講義a・b 全担当教員及び外部講師
被服造形学特別研究 教授 中西 正恵
生活造形材料学特別研究 教授 山根 千弘
服飾学特別研究 教授 岡本 陽子
生活環境生理学特別研究 教授 平田 耕造
住生活文化学特別研究 教授 砂本 文彦
地域居住学特別研究 教授 梶木 典子
人間工学特別研究 准教授 大森 正子
家政教育学特別研究 教授 田中 陽子
生活経営学特別研究 教授 ガンガ 伸子
生活プロジェクト特別研究

博士後期課程 研究指導の概要
研究指導の分野 担当教員
生活造形材料学 教授 山根 千弘
生活環境生理学 教授 平田 耕造
地域居住学 教授 梶木 典子
住生活文化学 教授 砂本 文彦
家政教育学 教授 田中 陽子
生活経営学 教授 ガンガ 伸子
人間工学 准教授 大森 正子

※a=前期開講科目 b=後期開講科目
2018年度の各課程の概要について表示しています。

2019年度シラバス
家政学研究科[PDF:853KB]
研究室の特徴

大学院学生の研究テーマに応じて、主指導教員のほかに副指導教員2名が論文作成指導にあたります。オンライン情報検索によって、国内外の学術雑誌、文献等を調べることができます。また、関連する専門分野の学会に入会し、研究成果を機関誌や国際的な雑誌に投稿したり、発表したりすることを奨励しています。

進路

前期課程修了者は、大学、研究所、企業などに就職する者、あるいは後期課程に進学する者がいます。また、すでに教員免許状(中学校教諭1種<家庭>、高等学校教諭1種<家庭>)を所有している前期課程修了者は、専修免許状を取得することができ、教員として就職することもできます。

卒業生の声
博士前期課程2012年度修了 Sさん

私は修士課程で扇風機付き日傘の紫外線遮蔽および熱中症予防効果について研究を行いました。大学から被服に関する知識を勉強してきて、将来もファッションや服に関する仕事に携わりたいため、2014年に株式会社ユニクロに入社しました。現在、店舗管理とスタッフ教育を中心に働いています。将来の夢は台湾のユニクロに戻り、日本で学んだ知識や商売に関する情報を発信し、服で人を幸せにすることを実現させることです。


博士後期課程2009年度修了 Mさん

私は博士課程でセルロースの構造形成機構の研究を行っていました。その後、米国コーネル大学でセルロースの酵素分解機構に関する研究に携わった後、横浜国立大学にて日本学術振興会の特別研究員としてセルロースを食品展開する基礎検討を行いました。現在は海外特別研究員(日本学術振興会)として、イスラエル工科大学にてコットンを越える再生セルロースの研究を行っています。

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教員・研究室紹介

教授 岡本 陽子
服飾学研究室

“和服”は平面的な布地を用いて平面的に構成された衣服であり、複雑な曲面を持つ人体を覆うためには着装技術を要する。和服の形は数百年間ほとんど変化していないが、着装機会が極端に減少した今日では、着付けをプロに依存せざるを得ない状況にある。そこで、和服を身近にするために、和服の着想に対する若い女性の意識を調査し、着装しやすい和服の形態や着装方法について考える。

和服において模様は、衣服のデザインそのものであり、著しい模様の発展を見た。その伝統的な模様と現在の模様を比較し、時代背景との関係を探り、さらに染色技術との関係も捉える。

かつて“着物は女の命”と言われたが、現在、その多くはたんすの中に眠っている。それらを活用することは、環境問題上からも必要である。

今日多く行われているパッチワーク的活用ではなく、和服の仕立て直しの考え方を取り入れたリメイク法を考える。年齢と無関係におしゃれは人の気分を高揚させる。このことは超高齢化社会において重要な意味をもつ。ここでは、衣服のこの特性を活かし、ファッションセラピーの可能性を探る。

教授 梶木 典子
地域居住学研究室

人間の基本的人権の基礎である住宅・居住環境を専門とするこということは、人間の毎日の生活行動そのものを対象とし、生活が安全・安心で、快適、文化的に行え、自然環境とも共生できる空間について追及していくことである。研究対象は、空間的には身近な室内インテリアから住宅そのもの、近隣環境、地域コミュニティ、ランドスケープまで広い範囲に及び、空間の特性を人間生活に関連させた研究を行う。子どもから高齢者までがいきいきと暮らすことのできる生活環境について実践的に研究を進めている。

教授 ガンガ 伸子
生活経営学研究室

主に、統計資料を用いて、家計の消費行動や貯蓄行動に関して、計量経済学的手法を用いて分析している。最近は、次のような課題に取り組んでいる。

  1. 家族属性要因(年齢、性別、就労状態など)が食料消費行動に及ぼす影響
  2. 企業経営の手法を用いた家計の経営状況の分析
  3. 家計消費の最適化計画
  4. その他、被服費や教育費などの家計費分析
教授 砂本 文彦
住生活文化学研究室

近・現代期における住まいの多様性と歴史的展開について、生活文化のあり様に即して理解する調査研究を行っている。また、住宅地の変容と都市形成の構造的関係の解明も行っている。
昨今はおもに次のことに取り組んでいる。

  1. 近代社会を構成する器としての住まい、そして地域空間のあり様について
  2. 植民地期朝鮮半島の住まいと都市、景観について
  3. 植民地社会(福祉)事業政策にみる施設整備について
  4. 戦後占領政策にともなう接収施設の室内環境改善について
  5. 日本および東アジアに形成された近代リゾートとそのホテル空間 ほか
教授 田中 陽子
家政教育学研究室

家庭科教育ならびに生活者教育としての被服教育内容の構築を課題に、被服教育史について研究している。現下の課題は、今日の被服教育の原型が教師の研究活動、社会運動、国策等の影響下で明確になった衣生活問題を取り込みながら、「和裁/洋裁」「裁縫/手芸」の関係を基に「裁縫」の枠組みを[被服]に拡大し、形成されたことを体系的に整理することである。そして、歴史的研究から得た知見をもとに、生活認識及び生活課題に基づいた被服製作学習について検討するとともに、小・中・高等学校における教材・授業展開について研究・提案することである。

教授 中西 正恵
生活造形材料学研究室

布地の重量や引張り、曲げ、せん断特性などの力学的性質が、婦人服の着用形状や動作時の布の動きの美しさにどのように影響するのか、さらに圧縮や表面特性も加えた布特性と布地の風合いとの関連、衣服地やふとん・枕の充填素材の熱・水分・空気の移動特性の研究など、美しさと快適な着心地の得られる衣服や寝具の設計に関する研究を行っている。

教授 平田 耕造
生活環境生理学研究室

人の快適性・健康の立場から、人体-被服-環境系に関する因子について、生理学的な研究を行っている。衣服は皮膚に最も接近したポータブルな環境をつくり出す。衣服の形態、素材の変化や外部環境の温熱的変化により、人の温冷感、湿潤感、快適感などの主観的申告と体温、皮膚血流量、発汗量などの温熱生理的反応は著明に変化する。現在、手・足など四肢末端の皮膚に存在する動静脈吻合(AVA)への血流と発汗の変化に着目した研究を中心に行っている。

教授 山根 千弘
生活造形材料学研究室

これからの時代は接続可能(サステナブル)な社会を目指す科学技術が必要です。地球環境にやさしい生活科学を、セルロースをキーワードに考えてゆきます。現在取り組んでいるのは、セルロースを水酸化ナトリウム水溶液に溶解させ、安全で広範なセルロースの利用を目指すこと、水中に存在する有害物質のセルロースへの収着を染色科学の観点から検討すること、セルロースを食品分野に展開することなどです。

准教授 大森 正子
人間工学研究室

高齢社会における安全で快適な生活環境を提案するためには、生活者としての人間や生体システムとしての人間の科学的理解を深めることは重要である。特に、加齢にともなう視覚機能変化の中でも、視認性の低下は、視力、調節機能、空間周波数特性、水晶体白濁が強く影響する。水晶体が白濁してくると、光が眼底に届く前に散乱され、網膜に像を結ぶ働きが弱くなり、かすんで見えるようになる。加齢にともなう黄変化も重要な問題である。そこで、水晶体の白濁を定量的にとらえ、視認性、色彩識別能力と空間周波数特性に与える影響、立体映像注視が水晶体調節能力に与える影響について人間工学的研究を行い、得られた知見を基にして、人間特性また生体特性に適合した製品や視環境のためのユニバーサルデザインの提案を行っていく。

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