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古典芸能研究センターは、行吉学園発祥の地である三宮キャンパス(神戸市中央区)にあります。
能楽資料の橘文庫、民俗芸能資料の喜多文庫をはじめ、古典芸能や民俗芸能に関する書籍・資料を幅広く備えた研究施設です。芸能に関連する様々な分野の資料を収集しており、個別の分野はもちろん、より総合的な調査・研究の拠点となっています。
なお、所蔵する資料は、学生・社会人を問わずどなたにもご利用いただけます。

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最新情報

最終更新日:2023年12月01日

12月の資料

古典芸能研究センター所蔵の様々な資料の中から、毎月1点紹介します。


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『乱曲扇拍子』
(目録冒頭部分)
志水文庫蔵  『乱曲扇拍子』
横本一冊 宝永4年(1707)3月 岡田伝兵衛刊

 能の謡をもじった替謡(かえうたい)を集めた本。元禄・宝永期の謡の流行に伴って登場するこうした替謡は、原曲の内容を揶揄しつつ、意訳・逆用などさまざまな技巧によって滑稽化して遊ぶもので、「やつし謡」「わらい謡」とも呼ばれ、酒宴の場などで楽しまれた。
 本書はこの種のやつし謡を一冊にまとめたものとしては最初で、引き続き『乱曲組盃』(本書続編18曲、同年9月)、『乱曲颯々颯箱』(宝永7年[1710])といった類書が出版されている。序によると、酒席で酔客の歓心を買うべく、「酒屋の藤次郎たるつな」(本書「酒頼政」)と名乗って替謡を謡ったところ人気を博したので、酒宴の座興用に18番の戯作謡を作ったという。これは、既刊の乱曲集36番(具体的には貞享4年[1687]山本長兵衛刊『久世舞要集』、上下各36曲所収)になぞらえてのことであった。作者の転長六は、元禄時代に活躍した鷺流の狂言役者(鷺仁右衛門門下、素人弟子か)。
 所収曲は「酒三輪・日待頼政・悪性盛久・踊鵜飼・茶屋小町・大食景清・薬葵上・酒三井寺・乞食山姥・大臣安宅・鼠景清・顔見世百万・酒頼政・相撲花月・羞自然居士・籠鉢木・酒鉢木・野郎供養」。題名からも、謡曲を滑稽にまた好色的にもじったりやつしたりしていることが窺われよう。

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