古典芸能研究センターは、行吉学園発祥の地である三宮キャンパス(神戸市中央区)にあります。
能楽資料の橘文庫、民俗芸能資料の喜多文庫をはじめ、古典芸能や民俗芸能に関する書籍・資料を幅広く備えた研究施設です。芸能に関連する様々な分野の資料を収集しており、個別の分野はもちろん、より総合的な調査・研究の拠点となっています。
なお、所蔵する資料は、学生・社会人を問わずどなたにもご利用いただけます。
感染予防・拡散防止のため、ご協力をお願いします
・発熱、咳、喉の痛み、ひどい倦怠感など、普段とは違う症状がある場合は、入室をお控えください。
・原則、マスクの着用と手指のアルコール消毒は個人の判断となります。ただし、基礎疾患をお持ちの方はマスク着用を推奨します。
・咳エチケットにご協力をお願いいたします。
最新情報
- 2024年12-1月の開室日をアップしました。
- 古典芸能研究センター開設20周年を記念して、『伝説・物語の神戸を歩く』を刊行しました。
最終更新日:2024年12月05日
12月の資料
古典芸能研究センター所蔵の様々な資料の中から、毎月1点紹介します。
| 志水文庫蔵 「籠細工仮寝姿当振舞絵からくり」 (かごさいくうたたねすがたあたりふるまいえからくり) 大判錦絵 1枚 縦31.4㎝×横42.2㎝ 文政2年(1819)刊 北洋画 文政2年2月に大坂・四天王寺で聖徳太子1200年忌の法事と開帳が行われたが、その時に見世物として飾られた種々の籠細工を描いた錦絵。『摂陽奇観』巻46によると、四天王寺西門の石の鳥居の北に大きな仮屋を建て、大坂の細工人・一田庄七郎が手がけた数品の籠細工を披露したとある。釈迦涅槃像、天竺僧の仮寝姿、虎に乗った達磨、賓頭盧(びんずる)、恵比寿天、大黒天、天女、鬼、その他さまざまの動物が籠細工で作られ、強壮剤「人参三臓円」で有名な大坂の薬種問屋・吉野五運家の5代目当主庸斎が、「千もとの花ぬし」の名で「絃曲かごさいく」という歌を創作するほどの大人気となった。 錦絵の欄外に「文政二卯年より四天王寺開帳のみせもの」が墨書され、版元として「大坂西よこぼり長濵町はりまや五郎兵衛」「大坂御霊筋瓦町北へ入和泉屋卯作」の名が刷られている。また、絵の中に「籠細工人/上大和ばし西詰/一田正七郎」「北洋画」の印字が見える。絵師の葛飾北洋は、大坂在住の葛飾北斎(1760~1849年)の門人。ちなみに、この錦絵は、絵の中の線に沿って切り離し、目印に従って貼り合わせると、籠細工のミニオブジェを作れるようになっている。 江戸時代には寺社の開帳がひんぱんに行われ、一種の祭りのように、多くの人々が訪れる一代イベントであった。文政2年の四天王寺の開帳時に人気を博した籠細工についても、多くの記録や刷り物が残っている。 |
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