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古典芸能研究センターは、行吉学園発祥の地である三宮キャンパス(神戸市中央区)にあります。
能楽資料の橘文庫、民俗芸能資料の喜多文庫をはじめ、古典芸能や民俗芸能に関する書籍・資料を幅広く備えた研究施設です。芸能に関連する様々な分野の資料を収集しており、個別の分野はもちろん、より総合的な調査・研究の拠点となっています。
なお、所蔵する資料は、学生・社会人を問わずどなたにもご利用いただけます。

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・発熱、咳、喉の痛み、ひどい倦怠感など、普段とは違う症状がある場合は、入室をお控えください。
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最新情報

最終更新日:2025年1月8日

1月の資料

古典芸能研究センター所蔵の様々な資料の中から、毎月1点紹介します。


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志水文庫蔵
『鸚歌か薗』(いんこがその)
刊 横中本 1冊
(京)山本九兵衛・(坂)山本九右衛門刊

 竹本筑後掾(義太夫)の段物集、全26段。年記はないが、序末に「正徳二年/壬辰九月吉日/藤原傳教」とする。段物集とは、浄瑠璃の道行(みちゆき)や景事(けいごと)などの見せ所・聞かせ所の特殊な段だけを多くの作品から抜粋して集めた本のことを言う。全段を完備した正本あるいは丸本に対する用語である。
 冒頭に「式三番 三笠風流」という作品が載っている。この式三番は、伊勢・住吉・春日の三神が翁として登場するという趣向(担当は「大夫」「ワキ」「ツレ」と「三人」)で、三番叟は登場せず、三人の翁が「末ひろくやはらぐ国こそゆたかなれ」と、御世を寿いで終わる。
 現行の人形浄瑠璃文楽(義太夫節)で演じられる翁や三番叟は「寿式三番叟」がベースになっているが、本曲はそれとは内容が異なっている。本曲は、義太夫節において確認できる、もっとも古い式三番ではないかと考えられる。
 ちなみに、現行の「寿式三番叟」の詞章では、天岩戸にこもった天照大神を呼び出すべく八百万の神々が集まって庭神楽を催すという設定で始まり、翁を演じるのは「春日の大明神」、千歳は「近江なる白髭の御神」、三番叟(「黒き尉」)は「住吉の太神」であり、囃子を担当するのも神々である(「とうとうと鳴る鼓、宇佐の神の御役にて、笛の初音も高円や、笛吹きの大明神 大鼓(おおど)は高野の大明神、太鼓は熱田の源太夫、いづれも秘曲の打囃子」)。

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